ウォーターサーバーは、自宅やオフィスでいつでも手軽に冷たい水やお湯を使える便利な機器です。
近年では健康志向の高まりや在宅時間の増加により、利用者が急速に増えています。「ペットボトルを買いに行く手間が省ける」「子どもや高齢者でも安心して利用できる」といった理由から、家庭用だけでなく職場や店舗でも導入が進んでいます。
この記事では、ウォーターサーバーの仕組みや種類をわかりやすく解説していきます。
ウォーターサーバーとは?
「ウォーターサーバー」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
飲食店やオフィスにある、大きな水のボトルが乗った機械を想像する方が多いかもしれません。しかし、最近では家庭用のウォーターサーバーも非常に身近な存在になっています。
ウォーターサーバーとは、自宅まで配達される専用のボトルをセットすることで、いつでも好きな時に冷たい水や温かいお湯が使えるようになる便利な家電製品のことです。
ウォーターサーバーの仕組みを徹底解説
ウォーターサーバーは、大きく分けて「ボトル式のサーバー」と「水道水浄水型のサーバー」の2種類があります。どちらも冷水・温水が出ますが、水の供給方法が異なります。
ボトル式の仕組み
ボトル式は、水が入った専用ボトルをサーバー上部や下部にセットして使うタイプです。
ボトルからサーバー内に水が供給され、内部のタンクに溜まります。このタンクの水をヒーターで加熱したり、冷却プレートで冷やしたりすることで、いつでも冷たい水(約5〜10℃)と温かいお湯(約80〜90℃)が使えるようになります。
温水はカップラーメンやコーヒー、冷水は冷たいお茶やジュースなど、さまざまな用途に活用できます。
水道水浄水型の仕組み
水道水浄水型は、水道水を直接サーバーに引き込んで、内蔵された浄水フィルターでろ過して使うタイプです。
ボトル交換の手間がなく、好きなだけ使えるのが最大のメリットです。仕組みとしては、水道水に含まれる不純物をフィルターで除去し、おいしい水に変えてからタンクに送り込みます。
ただし、設置には工事が必要な場合や、定期的なフィルター交換が必要になることが多いです。
ウォーターサーバーの主な種類
ウォーターサーバーは、水の供給方法だけでなく、その機能や設置方法によってさらに細かく分類されます。
設置方法による種類
- 床置き型(フロア型)
床に直接設置する、一般的なサイズのサーバーです。オフィスやリビングなど、ある程度のスペースがある場所に向いています。容量が大きいため、大人数の家庭や使用頻度が高い場合におすすめです。 - 卓上型(コンパクト型)
キッチンカウンターやテーブルの上に置ける、コンパクトなサイズのサーバーです。スペースが限られている部屋や、一人暮らしの方に適しています。機能は床置き型とほとんど変わりません。
水の種類による分類
ウォーターサーバーで提供される水は、主に「天然水」と「RO水」の2種類に分けられます。
- 天然水
特定の採水地から汲み上げた、自然のミネラルが含まれた水のことです。産地によって含まれるミネラルの種類や量が異なるため、味や風味に違いがあります。 - RO水
ROフィルター(逆浸透膜フィルター)という特殊なフィルターを使って、不純物を徹底的に除去した水のことです。ミネラルもほとんど除去されるため、ピュアウォーターとも呼ばれます。赤ちゃんのミルク作りにも安心して使える点がメリットです。
ボトルの交換方法と種類
ウォーターサーバーの使い勝手を左右する重要なポイントが、ボトルの交換方法です。主に「サーバー上部に取り付けるタイプ」と「サーバー下部から引き出すタイプ」があります。
ボトルを上部にセットするタイプ
サーバーの上部にボトルを逆さまにしてセットする、最も一般的なタイプです。シンプルな構造で使いやすく、多くのメーカーが採用しています。
メリット:
- 構造がシンプルで故障しにくい
- サーバー本体がコンパクトな傾向にある
デメリット:
- 重いボトルを持ち上げてセットする必要がある(特に女性や高齢者には大変な作業)
- ボトルを置くスペースを確保する必要がある
ボトルを下部にセットするタイプ
サーバーの下部にある扉を開け、ボトルをスライドさせてセットするタイプです。ボトルを持ち上げる必要がないため、交換が非常に楽です。
メリット:
- 重いボトルを持ち上げずに済む
- ボトルが隠れるので見た目がすっきりする
デメリット:
- 上部設置型に比べて本体サイズが大きくなる傾向がある
- 価格がやや高めになる場合がある
ウォーターサーバーの主な機能
最近のウォーターサーバーは、基本的な冷水・温水機能だけでなく、さまざまな便利機能が搭載されています。
- チャイルドロック機能
温水コックに搭載されている機能で、ボタンを押しながらでないとお湯が出ないようにする安全機能です。小さなお子さんがいる家庭では必須の機能と言えるでしょう。 - エコモード
就寝中や外出中など、使用しない時間帯の電気消費量を抑える機能です。センサーで部屋の暗さを感知して自動で運転を停止したり、お湯の温度を少し下げたりすることで、電気代の節約に繋がります。 - クリーン機能(セルフクリーン機能)
サーバー内部を自動で殺菌・洗浄する機能です。定期的にこの機能を使うことで、サーバー内部を清潔に保ち、メンテナンスの手間を減らすことができます。 - 再加熱機能
お湯の温度をさらに上げて、より熱いお湯(約95℃以上)を使えるようにする機能です。カップラーメンや粉末スープなど、熱いお湯が必要な時に便利です。
ウォーターサーバーのメリットとデメリット
ウォーターサーバーは便利な反面、注意すべき点もあります。導入を検討する際は、メリットとデメリットを両方知っておくことが大切です。
メリット
- いつでも温水・冷水が使える
お湯を沸かす手間が省け、冷たい水も冷蔵庫で冷やす必要がありません。 - おいしい水が手軽に飲める
不純物のない、安全でおいしい水を毎日手軽に飲むことができます。 - 買い物の手間が省ける
重いペットボトルをスーパーから運ぶ必要がありません。水は自宅まで届けてもらえるので、買い物や家事の負担が軽くなります。 - 災害時の備蓄水になる
常時数本のボトルをストックしておけば、災害時の非常用水としても活用できます。
デメリット
- 設置スペースが必要
サーバー本体の設置場所を確保する必要があります。特に床置き型は場所をとるため、事前に置き場所を決めておくことが重要です。 - 毎月の費用がかかる
サーバーのレンタル代や水の代金など、ペットボトルよりも高くなることが多いです。家計とのバランスを考えて選ぶ必要があります。 - ボトルの交換やゴミが出る
ボトル式のサーバーでは、定期的なボトル交換が必要になります。また、使い終わったボトルの処理も必要になります。
まとめ:ウォーターサーバーはあなたの暮らしを豊かにするアイテム
ウォーターサーバーは、単に水を提供するだけでなく、日々の暮らしをより豊かに、より便利にしてくれるアイテムです。
いつでもおいしい水が飲める、料理の時間が短縮できる、赤ちゃんのミルク作りが楽になるなど、多くのメリットがあります。
今回の記事で、ウォーターサーバーの仕組みや種類、メリット・デメリットについて理解が深まったのではないでしょうか。それぞれの製品には特徴があるので、あなたのライフスタイルに合ったウォーターサーバーを見つける参考にしてください。
コメント